きょ

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのきょのレビュー・感想・評価

5.0
溢れた腑からの快楽の誘い

痛覚を失い体を刻むことに快楽を見出したディストピアで、人類が進む次のステージとは。
ボディ・ホラーにある自己同一性と身体の乖離と視覚的なグロテスクさを突き詰めた本作。
ビジュアル的な嫌悪感よりも性行為を連想させる描写の数々に、劇中の人々が取り憑かれている魅力が伝わり目が離せない。

初期微動に収まらない世界観の連続は監督のフェティシズムを骨の髄まで感じさせる。
プラスティックさえ美味そう。

肉体変容は無期的なマシンにまで広がり、グロテスクでありながら描かれた近未来の心地よさと快楽に想いを馳せてしまった。
精神と肉体の進化が、最高のエクスタシーを引き出してくれる未来に期待。
きょ

きょ