クローネンバーグの語り口には興味があってもクローネンバーグの世界観にはさほど興味がない、というのがここ10年のクローネンバーグ映画の感想なので今回もあまり期待してなかったんだけど、まあそんな感じ
身体を傷つけることをセックスと捉える人間たちのアングラコミュニティという発想はクラッシュと同じ(というかクローネンバーグはほぼ全部一貫している)だが、カークラッシュの映像にはポピュラーな快楽があるのに対して、延々人体にメス入れるとこ見せられてもなあという感じ
精神の変化が肉体の変容に直結して現れるというクローネンバーグお馴染みの主題が、なにか与えられた別の物語に上手い事組み込まれてる時は魅力的な映画になるんだけどその主題そのものを剥き出しにされても面白いと感じない
それにしてもクローネンバーグのバストショットの切り返しって特別なことやってないのになんであんなにクローネンバーグっぽさが出るんだろうな
役者を動かさないからだろうか
瞬きしないからか