『創造が想像を超えた時、人類は新たな次元に至る。』
80歳になってなお、観る者の脳を刺激するような今作を世に出せる監督の豊かな発想力に感嘆。
主人公ソールが使用する近未来的で洗練された機械の数々は、美しさを感じるとともに禍々しさにも襲われる不可思議で素晴らしいデザイン。
"痛覚を失った世界"という設定をしっかり体現しており、通常痛みを伴うシーンで一切痛そうと感じない見事な演技・撮影。
初クローネンバーグ監督作だったが、他の作品にも興味が湧く怪作で、映画は総合芸術であることを再確認できる一作だった。
パンフレットは少しお高いがデザイン性◎、今作の解説はもちろん、監督の過去作もバッチリ紹介されており買いの一択。