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クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのxavierのレビュー・感想・評価

3.5
そのカラダが生み出すのは希望、それとも罪か…
近未来、人類は人工的な環境に適応するべく進化し生物学的変容を遂げて痛みの感覚さえ失う。"加速進化症候群"
のアーティスト・ソールが体内で生み出す臓器に、パートナーのカプリースがタトゥーを施し摘出するショーが人気を呼んでいた。そんな折、政府は間違った進化と暴走を監視するために"臓器登録所"を設立する…
ストーリーはこんな感じ。
相変わらずの変態っぷりだな、クローネンバーグ!
ソールが眠るベッドは異形な物だし、座るイス(プレックファーストチェアというらしい)は、ベッドに輪をかけたぐらいもっと異形で気持ちが悪い!
そして何よりも、ショーのシーンが気持ち悪い!サークと呼ばれる電気メス的な物で体を切り開け、臓器を取り出す所は"カンヌ映画祭で退席者が続出"
も納得の気持ち悪さ。
まさにクローネンバーグの真骨頂!

そして、そのサークを使い痛みを感じなくなった肉体を傷つけ快感を感じるシーンはド変態そのものでもあった。
と、観客を不快にさせる所は、興味深かったが、ストーリーの方が何を言いたいのか全く解らないぐらい難解だったわ
プラスチックを食べる少年ブレッケンが出てきた所で、ある種進化した人間は有害物質を食べても大丈夫なようになる…的な事が描かれていたので、食糧危機の事を訴えたいのかと思いきやそうでもないらしい。
かと言ってホラー的な要素は若干あるもののそう振り切って無いところをみるとホラー映画でもないらしいしね…

まぁ、何回か観ないことには解らないのかも知れないが、複数回観れるかと言うとかなりキツイ作品
まぁ、そこはクローネンバーグらしいところではあるんだけど…

好き嫌いはハッキリ分かれるだろうね
個人的には、最後まで観れたって事はキライじゃないって事なのかもね…
まぁ、オススメはしませんけど…
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