このレビューはネタバレを含みます
自分で衝撃受けたんだが、映画館で映画を観ながら悔しくて泣くという経験をした
この映画の中でただ一人の人間もなぜその「汚らわしい」娼婦が娼婦になったのか、娼婦を成立させている客は誰なのかに言及しないのである 男たちはもちろん 女も 言及できない人間も中にはいた
男の崇高さのために、その誇りのために女を追いやって、その構造に女すら疑問を持たなくなって、未来である子供たちにその価値観を植え付けて、情けない 悔しい 人間であることがもう悔しい
サイードを兇行に走らせた「情けなさ」や一種の不具のような気持ちに私は絶対に絶対に同情しないけど、これを当然とさせる構造に彼も彼の家族も取り込まれた一人なんだということはちゃんと考えていたい でも絶対に同情しない 映画の中の人物とは理解しつつ死んで良かったと心の底から思います