香川県に初めてモスクを建設するために奮闘するイスラム教徒は、日本人や全ての人に開かれたモスク造りを目指していた。
それに対してこの映画の主人公にとってのイスラム教は自分と違う世界に生きる者を殺すことを正当化するものでしかない。
売春をしなければ生きられない女性を殺して「浄化」することに正義感を感じる異常さとそれを支持する社会が存在することが衝撃であるが、SNSやメディアの中で正義感を振りかざして分断を煽る人々は我が国にも存在する。
父親がしたことをカメラの前で妹をモデルにしてやって見せた息子の姿で映画は終わるが、誰がこの「伝統」を断ち切るのだろうか。
