うえ

聖地には蜘蛛が巣を張るのうえのレビュー・感想・評価

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)
4.5
連続殺人犯を追う記者という割とありふれたコンセプトだが、殺人犯を追う事によって社会に存在するミソジニーを露わにしていくという、かなり現代的な面白い映画だった。

娼婦というだけで女を殺す男、事件を真面目に捜査しない警察、殺人犯を英雄視する民衆。その根底には女性嫌悪がある。

連続殺人犯を捕まえたからと言ってミソジニーがこの世からなくなるわけではなく、女が殺される事件が無くなるわけでもない。そういう絶望感を与えてくる不気味な映画だった。

ラストシーンは本当に鳥肌もの。
うえ

うえ