佑

ゴールデンカムイの佑のネタバレレビュー・内容・結末

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

試写会にて鑑賞

実写化を知った時、原作の過激な表現やキャラの外見・内面をこのキャストで演じ切れるのかどうか正直不安でした。
が、予想は見事に裏切られました。

○良かった点

①杉元もアシㇼパも尾形も鶴見もキャラそのものでした。
山崎さんは綺麗めで現代が似合う雰囲気ですが、杉元の凶暴さと優しさを兼ね備えた性格がきちんと出ていました。
鶴見はまんま鶴見でした。以上です。
尾形の独特な外見出来るのかなと不安でしたが、(美麗系)尾形という感じでそれはそれでおいしかったです。動作も一々カッコいいし言うことなし!
白石もハマり役でした。演じるというより生きているという方が相応しいくらい自然な芝居でした。

②アイヌ文化にしっかり尺を取っていた点とヒンナ・チタタプの扱いが改善された点が印象に残りました。言語学の教授が仰っていた課題を克服しうる表現だったと思います。

③203高地の尺が長いのが最高!エキストラ沢山使って挙動や衣装、構図までこだわって作られているのがよく分かる導入でした。最初の部分だけ何度も観たい。

○残念だった点

①野間の尺が無い!原作やアニメでは熊と対峙したけども死んでしまう過程が描かれているのに、ちょっと台詞喋ったら直ぐに攻撃されて無惨に殺される。
面白くない。あの気骨ある感じが野間なのに。単なる脇役になってしまっている。本当に残念。

②分かりやすくする意図なのかもしれないが、網走の脱獄囚に"死刑囚"という要素を追加している点に引っ掛かった。北海道の囚人労働は主に政治犯を働かせていて、死刑囚とは違う。脅迫な囚人=死刑囚の方が分かりやすいのかもしれないが、一般の囚人でも凶悪な人間はいるわけで、囚人労働と整合性の取れなくなる追加要素はやめて欲しかった...


原作ファンは、映画との構成の違いを確認しながら観るとより楽しめると思います。
色々と書き連ねましたが、観て絶対に損しない作品です。
是非!是非!劇場に足を運んでください!
佑