さくぞー

ゴールデンカムイのさくぞーのネタバレレビュー・内容・結末

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

大学時代一ハマった原作ファンとして一言。8000億点です。やばいめっちゃ嬉しいこのクオリティ。泣きそう。高評価も半信半疑だったが超満足。ポイント使って観ちゃったから金落とすために2週目ある。
カラオケ行こより(漫画実写化映画として)面白いとは思わなかった。
ただ、珍しいことに本作は原作ファンが楽しめて新規が置いてかれるタイプの実写化だと思う。原作ファンが再現にキャッキャして、新規はハイテンポに濃いキャラ・動物が出てくる上に異文化交流要素もあってきついと思う。観るなら3巻まで読んでから。

悪いところ先に箇条書きで
・二百三高地で謎カメラ目線の「俺は不死身の杉元だ!!!」
・テンポ良く詰め込んでるが、顔芸を見せるためにテンポや間が悪い時がある。新規層が多いであろう劇場の空気がちょっと変になる。こんな難易度の中ちゃんと笑い取ってた白石はさすが。
・たまにアクションシーンの構図/カメラワークが気になる(ラストのそりのとこなど。殺陣自体は全部良かった)。
・白石と尾形と二瓶のビジュが不満。白石は満島真之介だろう!?
これ以外は基本的に最高。スタッフ・キャストともに原作愛を存分に感じた。

最近の漫画実写化はキャスティングをガチっていて素晴らしい。何人かビジュ的に解釈違いなキャスティングもあるものの、この鶴見中尉を見せられたら原作ファンでも観に行っちゃうよ。月島=工藤阿須加とか凄すぎて衝撃だった。
ちゃんと笠原とか玉田伍長とか和田大尉も再現度100点で出てきて嬉しいよ俺は。
演技もみんな凄いんだ。杉元は後述だけど二階堂と後藤のおっさんも凄い。

ビジュでの不満は白石と尾形。山﨑賢人はトレーラーの「俺は不死身の杉元だ!!!」の演技で掌返さざるを得ない。作中の演技もマジで杉元。顔芸がちょうどいい。もう少し普段の喋り方にハキハキした優しい感じが欲しいが、戦闘モードやギャグシーンの演技は文句なし。てか風呂の時とか帽子ない方が杉元っぽいの凄いな。
ずっと漫画実写化の主演やらされまくって色々言われてたのに最近の難易度高い作品で評価高いのかっこいい。
いや〜MVP決められねぇ〜。

原作30巻あるし、出てくるキャラクターの時系列めちゃくちゃだから一作で終わるとは思ってなかったけど、あまりに続編ありきだとは思う。キングダムは一作で終わってても違和感なく作れてたからそこの差は感じる。ゴールデンカムイあんまキリいいとこないから難しいんだけどね。それでこのボリュームと終わらせ方の構成は凄まじい編集力。特に1〜2話らへんは後半からは考えられないほど静かに進むので、二百三高地を大スケールで描き掴む采配がお見事。尾形の狙撃シーンを加えているのも良改変。

キングダムが次で結構キリがいいらしいし、今後はこっちメインなのかね。毎年交互に一生やってほしい。
串でほっぺ刺すのとか玉田伍長の顔面とか逃げてなくて良かった。ヒグマやレタ(ラ)のCGもハイクオリティ。
「蝋燭ボリボリしちゃおうか」と落馬→シャカシャカ走り最高。

映像:======A
脚本:=======S
編集:=======S
俳優:=======S
人物:=======S
音楽:======A
音響:======A
【MVP】
さくぞー

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