モス

ゴールデンカムイのモスのネタバレレビュー・内容・結末

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作ファンなので実写化を聞いたときはとても心配した
配役が発表されてビジュアルが少しずつ解禁されていき、不安で期待値の低かったのがだんだんとこれは期待していいのかもしれない、と思えてきた

そして公開日初日に観に行った
杉元たちがそこにいた
CGに頼りっぱなしではない、厳しくうつくしい北海道の大自然と愛おしい人々のくらしがそこにあった
目の周りビショビショにしながら観てた

製作陣もキャストも原作に愛を持って尊重して作っていることを実感した
原作を知らないひとも、実写に不安があるひとも、観て損はないはずだ

203高地のシーンは圧巻
気合いを入れ続けないと立っていられない、一瞬一瞬の判断が生死を分ける、息つく間もなく走り続けろでなきゃ死ぬ、そんな極限状態の戦地から始まった時点でこの映画は絶対におもしろいやつだ!と確信した
いっさい遠慮がない暴力をテンポよく映していって、いま自分ちゃんと呼吸できてる?って自分が心配になるくらい手に汗握って見入ってた
その戦場を映したあとにクライマックスでの虎次との別れ…二人ともあの戦地にいたということがとても重く、かなしい
原作でも背負い投げのシーンは大好きなんだが実写の背負い投げにもグッときた〜!!

矢本悠馬のシライシ具合が本当にシライシで、あの囓り甲斐のある頭もあのヌタァッ…としながらお邪魔するシーンも笑いを堪えるのが大変だった

個人的に意外だったのがケントヤマザキの杉元がけっこうしっとりした人物になっていたこと
元気ハツラツ杉元くんになってたらどうしようと思っていたが、超人なんかじゃない、地獄の戦地から傷ついて帰ってきた普通の青年なんだ、でも戦闘時は目がガンギマリになるし心が戦場に残っている、というのが全面に出されていて非常によかった
そして鑑賞するまで忘れていたが、体作りに10キロ増やして軍事演習にも参加して…という話を風呂場のシーンで思い出した
職人な役者なんだな…知らなかったです

アシㇼパさん役の山田杏奈が強さとイノセンスのバランスが非常に良い…見た目すごいハマってるなと思っていたが、動いて喋るのを観るとまた力強さを感じた

玉木鶴見中尉もキマってる〜!!団子のシーンが一番良い!!スマートな玉木宏が品があってクレイジーでちょっと気持ち悪い鶴見中尉になる…素晴らしい仕上がり…!最高だ…!

土方ひろしの出番は少ないものの、土方を演じる情熱についての記事を読んでからそこにはずっと期待してたので、今回の土方の凄みと燻し銀のような存在感に興奮した

牛山、めっちゃ牛山だ…
勝矢という方、恥ずかしながら今まで存じ上げなくてこの人っていつもこんなに牛山みたいなビジュなのかなって思ってた 調べたら違った そりゃそうだ
しかしめっちゃ牛山だったわ…

杉元を追ってきた造反組が羆に惨殺されるのを羆の巣の中から長回しで映すシーンがすごく良い…原作を読んでなにがどうなるのかわかってても、見えないから逆に怖い、少しだけ見えるのもまた怖い、そんな恐怖体験ができるのも最高だ!!!

月島も谷垣も二階堂も囚人たちもアチャも梅ちゃんも違和感ない!少ししか登場していないキャラクターもその一瞬ですらキャラクターが生きていると感じさせてくれてとても嬉しい…
最後にチラッと出てくるキャラクターたちもみんな熱い配役でした

一作で終わっても違和感はない綺麗なまとめ方だけど、これは絶対次回作ある!!というか次回作なかったらいやだ!!ごーどん尾形がこれで終わりなわけないだろう!?これからも生きているゴールデンカムイのキャラクターたちを観続けていきたいんだ!!頼む!!


〜追記〜
IMAXも4DXも鑑賞!!
何度も観てると新しい発見ができたり、ネットで見た感想を元にそのシーンを確認したり、いろんな楽しみ方をしている
何度観ても
小 樽
のシーンはワクワクする!!冒険が始まる!!って感じがして嬉しい
203高地の地獄からの北海道の雪原は何度観てもどの上映スタイルでも泣く…
本当にあのシーンを入れてくれて感謝しかない…4DXの浴びる水より涙で顔面がびしょびしょですよ
続編が楽しみです!!!!!!!
モス

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