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ゴールデンカムイのmoonのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
3.9
原作 アニメファンの娘達が この実写映画の噂を聞いた数年?前から、実写化に対して異常な程の怒り?反発.不満を口にしていた。
特に 杉元佐一役を山崎賢人さんが演じる事に 『絶対 違う!!』とモーレツに批判していた作品。

しかし、昨年、この映画の予告編や各キャラクターの配役などが発表されてからは、鶴見(玉木宏さん)や土方(舘ひろしさん)が、原作そっくり!だと 、それだけで劇場で観たい…と言い出した。

私は 全く原作もアニメも見てない。
内容も予告編で語られる事しか 知らずに娘達と観に行った。
私が関心あったのは、この映画が『キングダム』を作ったスタッフと同チームの作品だと知っていたからだ。
プロデューサー、脚本家、アクション監督、音楽、多分撮影スタッフや美術なども同じなのかも?
監督だけは違って、『𝐇𝐢𝐆𝐇&𝐋𝐎𝐖』(未見)の方らしい。

今年 夏に『キングダム 大将軍の帰還』が公開される。

何故、同じ年に 同じ主演俳優で、どちらも戦うヒーロー物という映画を公開するのだろう?
疑問だった。せめて、キングダムの後でも良かったのでは?…と。

で、観てみた。

ストーリーは原作知らなかった私でも 理解は出来た。
北海道の自然の広大さ、雪景色などの美しさ、アイヌの人々の自然や動物に対する考え、伝統 、文化など 興味深かった。

杉元の「不死身」さも 最初のシーンから激しいアクションの連続で、説得力が非常にあった。「キングダム」での経験が、山崎さんはもちろんのこと、スタッフ全体に活きていると感じた。
監督さんも アクション映画には強い方のようだから、演出も熟れてるのだろう。
アクションは とても見応えあり、楽しめた。
アクの強い役の俳優陣のナリキリぶりも楽しく(きっと再現度高いのだろうな)て、ワクワクした。

しかし、何も解決しないまま…続編有りきの登場人物紹介的なもので終わってしまった…けど?
「キングダム」は1だけでも成り立つ映画だったが、今作は多分、続編までを一気に撮っているのだろうと思う。「キングダム」シリーズの2から4までと同じように 今作も確実にシリーズ化するつもりでは?


して、娘達の反応は 如何に?

彼女達は 満面の笑みを称え 大満足だったようだ。「凄く忠実!!」でも、「まだ初めも初めの話」だと。
「杉元はどうだった?」と訊ねると
「杉元だったー!」と。
山崎賢人さん、10kg増量して挑んだという甲斐があって、一番不安視されてた役だったけど、本当に良かったと思う。アクションも 素晴らしかった!

アシリパ役の山田杏奈さんも 原作を知らないが、可愛くて あの杉元からも「さん」付けで呼ばれる程、自立した頼りがいや 芯の有る魅力的なアイヌ少女を演じられてた。

私が一番 気に入ったのは白石。矢本悠馬さんの個性とこの役が とても似合っていた。
娘に訊いたら原作の方が ややカッコイイ?らしいが、矢本さんは矢本さんの白石で良かったと言っていた。

杉元とアシリパ、白石とのコミカルなシーンは 楽しめた。

玉木さん 館さんは迫力、貫禄共に十分に世界観を作られていた。

「キングダム」と一番違う気がしたのは、血生臭さやグロいシーンが多い(前面に出ている)ということ。コレは監督さんの考えの違いなのだろうか。原作では「キングダム」は首がハチャメチャに切られて跳んでるのだが…血が苦手な私としては、キングダムの映画は見やすい、「ゴールデンカムイ」はギリギリ観られる範囲のグロさで安心した。

総じて楽しめる映画だったけど…



[以下 ネタバレ⚠️と 気になった事]



杉元が砂金(大金)を欲しい理由。
幼なじみ(好きな女性)の目を 彼女の夫である親友から治して欲しい…と頼まれたから…だと ラスト付近で判明したのだが、彼女の目は 大金が有れば治せるのだろうか?そんな技術が あの時代に存在したのだろうか?
何も知らないで観てた時は、24人もの脱獄犯を見つけ、埋蔵金の在り処を突き止める為に、途方もない危険に身を晒しているので、もっと大きな目的の為なのかと思った。
もちろん、一人の女性を助けるのだって大切なのだが、 あんな命懸けの事をするより地道に働いてお金を貯めたら??などと現実的な私は思ってしまった💦/(-_-)\


そして、最も気になったのは…マフラー。
杉元のビジュアルが公開された時、「コスプレ(綺麗過ぎる)」などの批判が有った衣装。確かに、ずっと着て来た感は無く、新品のような外套。いや、でも、北海道に来る時に新調したのかも知れないし…そこはまだ、許容範囲。
しかし、あのマフラー!!
杉元が どんなに激しく動こうが、取っ組み合いになろうが、一向に 肩から外れない!馬車に引きずられたり、高い所から水に落ちた時でさえ、肩の後ろに張り付いて落ちて来ない…そればっかり気になって…ずっと今か今かと見ていたが…マフラーが翻ったり、風に靡いたり…取れたりしなかった。

娘に それを言ったら「マフラーは杉元の
トレードマークだから…外せないのよ…。(目をつぶって観よう)」と….。
それは、わかる。解るけど、
ポスターの杉元のマフラーは翻ってる!
多分、原作、アニメの方でも杉元のアクションシーンでは、マフラーは様々に動いているのでは?それが、躍動感や魅力に繋がっているのでは?
何故、映画では服に縫い付けたよう(ようではなくて何かで固定されていた…と思う)にしてしまったのだろう😫
アクションしてる最中にマフラーが外れたら邪魔になるのは解る!でも、 あのマフラーが動きと共になびいたりしたら、躍動感やカッコ良さも もっと出ただろうと思う。CGとかで何とか描けなかったのだろうか…残念。

こんな、どうでもよいと思われる方もいらっしゃるだろう事に拘る私。
すみません🙇‍♀️


何故 同じ年に同じ主演で アクションが見所の映画を公開したのか…の答えは得られなかった。

しかし、プロデューサー氏は 山崎賢人さんの俳優としての実力、魅力をなんとしてでも映画ファンに認めさせようとしてる気がする。そして、 それは成功したと思う。

最後にエンディングテーマ曲が
最高にワクワクさせていて良かったです!!
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