野田サトル原作の大人気コミックを実写映画化。
自分はコミックも全巻集めて何度も読み直してる程度には原作の大ファンで、実写化が発表された時には正直不安の方が大きかったのですが、完成した本作を観て良い意味で期待を裏切られました。これ面白いよ！
和製ウエスタンであるところの原作をアクション主体の構成で組み立てる脚本は上場で、『キングダム』シリーズのスタッフが手掛けるアクションシーンの迫力、クオリティはかなりのもので邦画としては屈指の出来では。
ルックの面では、コスプレ映画感はもちろんありつつも、カラーコントロールの確かさや、北海道の実景を多用したリアリティ溢れるロケーションのおかげで、マンガっぽさを維持しつつ安っぽさを抑えた見事な絵作りがされていました。
あとちゃんと人がたくさん死ぬ！とにかく死ぬ！あっさり死ぬ！レーティングの問題からか血肉が飛び散る残虐表現は控えられてはいますが、バッタバタと人死が出る原作のハードな雰囲気はよく出ていて安心しました。
役者陣もポスターで見るよりみんなしっくりきていて、個人的MVPは鶴見中尉役の玉木宏。狂気と少しの茶目っ気のある、特にマンガ感の強い鶴見中尉という難しいキャラクターを、見事なバランスで表現していたと思います。
ラストに一気に顔見せされた今後の登場キャラたちのビジュアルはさすがにコスプレ感強かったけど笑、この座組で続編が作られるならそれなりになるかな。
ストーリー的にはまとまってはいるものの、全体からすると冒頭も冒頭、コミック3巻の途中くらいまでなので、続編制作が待たれます。このペースでいくと10本くらい作らないとだけど！
ともかくマンガ原作実写映画作品としては上位に入る出来のいい一本。北海道の雄大な景色を感じにも劇場鑑賞が一番です。ぜひ映画館でご鑑賞を。
