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ゴールデンカムイのHALのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
2.5
これアクション映画として普通につまらなくない……?(原作からしてアクションは中心ではないのだろうけど)

漫画やアニメではあまり気にならなかった杉本が味噌(オソマ)を入れたがるくだりがすごいノイズになってしまって、その文化の中心にある食事をどんどん日本化していく無頓着さって本当植民地主義丸出しじゃん……と思った。おばあちゃんに味噌勧めるシーンはアシリパもっと怒っていいと思う。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』と比較するつもりは流石にないけど、アシリパが自分の村に帰る場面でアシリパだけ異様に和人の顔をしていて、悪い意味でアイヌコタンに観光に来たみたいな雰囲気になってて非常に残念だった。あそこだけアイヌ出しました!みたいな風にも感じちゃうし。

ここだけじゃなく、実写化によって原作の持っていた問題が鮮明化している気がする。ギャグも全体的に弱体化していた。杉本と白石が川に落ちる場面、シーンの繋ぎも強引すぎるし(空から落ちてきたみたいに見える)、原作のリアクションをそのまま再現しようとするから文字通り「寒い」場面になってしまっていた。場内で笑いが起きていたのも狼のレタラが白石に噛み付くとかその辺くらいだったし……アクションもCGの中で人間が動いているというものが多く、予告で散々見せていた馬車の上での乱闘がクライマックスという煮え切らなさ。

これは原作からそうだが、技術や筋力を持っている強者同士が戦うというよりずっと鍔迫り合いの力合わせをしている感じ。牛山のアクションとか本当に残念だった。キャスティングのハマり方も非常にマチマチで、玉木宏の鶴見中尉や栁俊太郎の二階堂はちょっと異常なクオリティだったけど、尾形とか大丈夫かな……?と不安になる。あといちいち名前出して止め絵にする演出はクドイと思いました。二作目やるだろうけど観に行くかはかなり微妙。
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