原作ファンかつアイヌ文化を学習してる自分としてはガッカリしたら嫌だと思って公開からしばらく時間を置いていたが、完全に杞憂だった。
まず、山崎賢人を疑ってたことをとても反省してる。
戦闘時の狂気と、気を許した人間への優しい表情の切り替えはまさに杉元そのものだった。
そして何よりも感動したのがアイヌ文化の表現への妥協の無さ。
漫画原作の映画化でありがちなコスプレ感を心配していたが、アイヌ衣装は生地感や紋様の刺繍の細かいところまでしっかり作っていたし、マキリ等の小道具はもちろん、コタンの構造や内装など実際に北海道の集落で見てきたものを完全に再現していた。
用語の解説などもとても丁寧で、エンタメ作品の枠を超えてアイヌ文化入門用ビデオとして機能するのではというほどだった。
物語はまだ序盤の内容説明程度でしかないので、この先のシリーズもクオリティを維持したまま駆け抜けてくれることを期待して見守っていきたいと思う。