Charlie

ゴールデンカムイのCharlieのレビュー・感想・評価

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)
4.5
観終わって「面白かったなぁ…」と呟きました。漫画が原作だからかコミカルタッチなシーンもポロポロと。出演俳優のラインナップが素晴らしい。ちなみに原作は読まずに、アイヌ、金塊、脱獄囚、土方、というCMレベルの情報だけで観に行きました。

出だしの対露戦争のシーンが結構激しめで驚いたと同時に「こりゃこの1作で終わらないな」と早くも嫌な予感がしました。
しかし北海道の美しい景色と野生の恐ろしさ、過酷な寒さ、アシリパの純粋さ、少しハードボイルドな世界観、すべてが秀逸でした。そして個人的に一番心配だった「山崎賢人がキングダムのシンに見えないだろうか」問題も、観ればまったく問題なく、むしろシンより水元のほうが好きだなと感じられました。そして水元のキャラクターが興味深いなぁ…とも感じました。戦場で人を殺しまくった男なのに、ずっとアシリパのことを「アシリパさん」と「さん」付けで呼んでいて、どこか優しさを感じさせましたね。それが幼馴染のエピソードにつながる。よく出来ています。一方で、さまざまな漫画の主人公の要素が入った設定だなとも感じました。傷がすぐ治りなかなか死なないのは「無限の住人」のようだし、人を殺すなという足枷を付けられてしまうところは「るろうに剣心」のよう。もう漫画は主人公が背負う業で読者を引き込むしかない時代ですね。

というわけで、本当は4月中旬公開の「陰陽師ゼロ」と7月公開の「キングダム大将軍の帰還」を観る予定だったため、先ほどの懸念もあって「山崎賢人祭り」は避けたいと考えていたのですが、結果的には「ゴールデンカムイ」も観てよかったです。エンドロールを見ながら「キングダム状態確定か」と心で呟きましたけどもね…。

本作が気になった理由は単純に面白そうだったこともありますが、アイヌをよく知らないので、どんなふうに描かれているのか観たかったというのがあります。映画でどこまで本物のアイヌの歴史や生活を描いているかは分かりませんが、少なくとも自分がアイヌについて何も知らないことだけは知ることができました。反省しきり。

とにかく、まだこちらもキングダムみたいに初回はイントロに過ぎないので、次回作が楽しみです。山崎賢人さん、忙しすぎますね笑
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