マーク忘れ。
原作の実写再現としてはこれ以上ないクオリティで楽しいけど、映画としては手放しには絶賛できない。
そもそも原作自体、この映画にあたる3巻ぐらいまではそこまで面白くない。発想やアイヌ文化解説は良いけど、設定の説明は唐突だし演出はダサいし……、というのが当時の正直な印象で、まさかああも傑作になるとは想像もしていなかった。面白くなるのはこの後、辺見や二瓶といった変態キャラが登場してから。
映画も同じ。めちゃくちゃ忠実で丁寧に原作をなぞっているので、良いところも悪いところも原作のまんま。原作通りに散らかっているし、原作通りにダサい。
まあ企画としては誠実なのだが、単純に会話シーンがボンヤリ突っ立ってるだけだったり、照明演出が過剰を通り越して安いのはいただけない。原作由来の問題ではなく、単に演出が良くないという話でしかない。
途中から飽きて「これがWOWOWのドラマなら最高に面白いだろうに」と思ってたら、本当にWOWOWのドラマになった。WOWOW入ってないし入る気もないけど、それなら配信なんかで続きは観たいなと思う。映画だったらもういいや。
