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対峙するふたりのKiwiのレビュー・感想・評価

対峙するふたり(2015年製作の映画)
2.4
BSSTOにて。
対話がこんなにキレイに行くものだろうか…という疑念が頭をよぎり、少しお勉強。監督の説明から拾ったキーワードは修復的対話、修復的正義。
新泉社からハワード・ゼアという人の本『修復的司法とは何か』が出ている。ハワード・ゼアをキーワードに加えると、日本教育学会でこんな発表もなされていた。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/taikaip/68/0/68_KJ00005799090/_pdf/-char/ja

なるほど、被害者は、確実性の実感(世界が予測可能で安全であると感じること)と、決定力の実感(物事を自分で決められると感じること)を奪われて不安定になってしまい、次なる加害者になってしまう(問題が連鎖的に起こってしまう)危険がある。そこで、被害者の救済、加害者の真の更生、コミュニティの関係修復を図るために、対話が効果的、ということ。本作では2人きりで話していたけど、一般には仲介者をはさんで、時にはグループで、対話がなされるようだ。

修復的対話ってこういう感じだよ、と伝えるフィルムとして素晴らしいけど、映画作品としてはどうなのかな?と思った。
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