このレビューはネタバレを含みます
この作品は、デビッド・リンチ監督が「映画の正体」を語ったものだと思います。
映画は、私たちに様々な教訓を示してくれます。
人間の素晴らしさやダメなところ、怖さ、美しさを教えてくれます。
問題に立ち向かう勇気や人生の幸福感を与えてくれます。
そして、自分が主役である「人生」という物語をどう進めるのかを考えさせてくれます。
映画作成においては、他人を演じるが故、女優には困惑やプライベートでの問題が生じますし、未来や過去といった、時間を超越したシーンが繰り広げられます。
そんな彼女等が作り上げた映画を観ることで、苦しみから救われる観客。
自分自身に内在する醜さを倒す、という物語。
映画を鑑賞しているロストガール、そして私たちが幸せになるという劇中劇の世界。
監督は、映画の持つ力、映画の正体をこの映画で伝えたかったのだと思います。