シアトル国際映画祭にて。
実際に出会った人からインスピレーションを得たらしい異人種かつ年齢差あり男女のロマンス。
夫を亡くし子供たちと暮らす中年女性のアヴァと近所の陽気なアリが出会い、徐々に交流を深めてロマンスに発展するが、お互い話していない小さな(本人たちにとっては大きな)障害がある。
ここでは人種や年齢はさほど大きな壁にはならず、彼らの生きてきた軌跡の周り、たとえば別れたのに離れられない配偶者や、亡き夫の悪い点を引き継いでしまったような息子など、自分だけではコントロールできない部分が絡んでくる。
それでも大人同士で微笑ましく愛を育んでいく姿は、よくある恋愛ドラマのように派手な出来事が起こったり、罵倒しあったり、走ったり追ったり…みたいなことはない。
静かにそれなりの悩みと困難に当たりながら手さぐりで少々の迷いもありながら進んでいく。
ケン・ローチの「やさしくキスをして」をマイルドにしたような映画だなぁと思いながら見ていた(つい最近「やさしいくキスをして」を見たせいもあるかもしれない)