アル中気味の女優、ジェーン・フォンダが目覚めると知らない部屋、隣には胸にナイフを突き立てた見知らぬ男が横たわっていて、とりあえず二日酔いを抑えるために迎え酒を一杯、訳もわからず家を出るとケニーG風の優しい音楽が流れてタイトルが現れる。偶然助けられたジェフ・ブリッジスにもう一度殺人現場まで送ってもらい、気合を入れて偽装工作に取り掛かる。誰が殺したのか、なぜ隣に寝ていたのかにもジェーン・フォンダは興味を持たず、ジェフ・ブリッジスと自宅のプールサイドでタコスをつまみに酒を酌み交わしているとまたケニーGが…🎷というおよそすべての観客の理解、同調を拒む映画。我々のような未熟な映画ファンは文句も付けずに黙って映画に従うしかない。ルメット、『Q&A』を凌駕する絶望的な音楽センス、あるいは演出放棄。
