アンブル

ガザ 素顔の日常のアンブルのレビュー・感想・評価

ガザ 素顔の日常(2019年製作の映画)
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パレ*チナ人救命士の「パレ*チナ人以外に怒っている」という言葉が忘れられず重くのしかかっている。民族浄化75年、占領下60年、完全封鎖17年目、可視化されているのに目を背けてきた他国、わたしたち。家計を助けるために早く漁に出たい子、チェロを演奏する人、海辺のコーヒーショップでコーヒーを売る人、タクシードライバー、ガザ初の民族衣装のファッションショーを開催する人など色々な人が穏やかな日常を過ごしている。海岸から5kmを越えたらイス*エル軍に発砲され逮捕される(色々な暴力が予想される)、そんな海でサーフィンや釣りを楽しむ人、泳ぐ子どもたち。タクシー内では色々話が繰り広げられドライバーとお客さんが歌ったりもしていた。でもガザでは5分後のことが予想できない。いつ空爆が落とされるかわからないから。穏やかで美しい日常が映されていたのに突然、数分前に無邪気に走っていた子が大怪我を負う。人が死ぬ。カメラに映っている人たちは今、どうしているのだろうか、銃で撃たれことで車椅子生活になった人は逃げれているだろうか、生きてるのか。
"わからないから動かない"じゃなくて、わからないこそ動いてほしい。(わかってて動かないのは論外)アムネスティ・インターナショナル事務総長は「国際社会は行動する義務がある」と、「抑圧の暴力があるから抵抗の暴力がある」と岡先生は言う。その通りだと思う。歴史は過去の過ちを学ぶ学問でもある。義務教育でホロコーストを学んだわたしたちは今起きている民族浄化を止める側に立たなくてはいけない。だから一緒に連帯しよう。土地を奪われ追われて、命の尊厳も奪われてしまった人たちのことを、心に留めて、行動しよう。
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