ナミモト

ノック 終末の訪問者のナミモトのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
3.6
ノック、ノック、ノック。それは突然やってくる。…のですねー

バッタを捕まえる手は、そのまま神の手のメタファーですね…

天災地変に新型ウィルス、近年立て続く予知できない災害をみて経験してきた身からすると、現実と聖書の物語とがオーバーラップする瞬間っていくつかあったなぁ…と。本作は、その感をじわーっと出していて、共感。

人間の愚行の結果、神の怒りを買い、たくさんの犠牲が必要となってしまう…。
あと、大災害の後、自分だけが生き残ってしまったことの罪悪感のような、どうして自分なのか、という戸惑いに似た、行き場のない怒りが伴うような、かなしいような複雑な感情。
シャマラン作品には、どこかしらオチを期待してしまう節が(少なからず自分にも)あるのですが、本作は、コロナ後の社会を生きていくことの戸惑いのような、スッキリしない、スッキリさせられない現状をそのままに描いていると感じました。

ところで、山小屋の外にいたという人影って、神的な…キリスト的な…メタファーですかね…。サクリファイス…。
まず、ヨハネの黙示録を読もうと思います。
ナミモト

ナミモト