このレビューはネタバレを含みます
何気に劇場でのシャマラン作品は初鑑賞。
結論から言うと「うーん」(少し斜めなゆっくりとした頷き)という感じだった。
前作の『オールド』然り、原作ありものだったのもあるかもしれないけれど、分かりやすいシャマラン節みたいなパンチは感じられなかった気がする。「あーまぁそこに落ち着くか」というような。
それでも、上質で親身なカメラワークや演出によって、限られたフィールドの中での興味を見事に持続させているという面ではさすがというような感じを受けた。
後はシンプルに状況が面白くって、一見明らかにヤバくって「話の通じない」輩たちが乗り込んできて、柔らかな物腰で真剣に「話をしよう」としてくるのがすごい異様。
そして一番軽薄そうだったレイモンドが最初に犠牲になることでさらに場が逼迫し始めるところがなかなかインパクトあった。
結末の消化不良感に関してはやっぱり、とかく宗教なのかシャマラン哲学なのか、そういったものに対する不理解がどうしようもなく意識されたけれど。確かにまぁあんだけのこと起こっといて信じなかったと言えば嘘になるし、心の隙みたいなところも描かれていたから納得しないわけでもない、のかなぁ。