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ノック 終末の訪問者のkaitoのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
2.3
『ノック 終末の訪問者』

新作が出れば必ずと言っていいほどシャマランの映画は観に行く。と言っても外れることの方が多い。2年前くらいに出た『オールド』は個人的にかなり微妙な作品だった。でも『シックスセンス』『アンブレイガブル』『サイン』など好きな作品も多く、だから少しでも期待を持って映画館へ足を運んでしまうのがシャマラン映画なんだよ。

いわゆるアポカリプスもの。どんでん返し映画で有名になってしまっているシャマランだが、今作のプロット的にはそういったものを期待している人は肩透かしを喰らうと思われる。簡単なあらすじは「ゲイカップルと養子の女の子3人の前に突如謎の4人集団が現れる。世界を救うために犠牲を払ってくれと選択を迫られる」

シャマランの映画は結構カメラワークが不思議なタイミングが多い。別に良いとは思ったことがないし、時々ある顔のクローズアップショットに違和感を覚える。だが音響に関しては映画の中で1番印象に残った点であることは確か。タイトルにある通りのドアを叩く音・キャビンを歩き床が軋む音は、どれも重みがあってかなり印象に残る要素ではあった。演技に関しては特筆すべき人はいない。

世界を巻き込む大々的なテーマを取り扱う映画だが基本的に物語はキャビン内で進む。ゆえに話の重みや重要性というものがイマイチ伝わりきらない。ニュースという媒体を通じて間接的に世界の状況を伝えてはいるものの、限度がある。あまり入り込めずに映画が終わっていったような感じ。

やりたいこと・伝えたいことはすごく理解はできるけど、それは映画の最後数分で終わってしまうことなので映画全体からメッセージは伝わってこない。別にこの映画を短編映画にしても良いと思う。メッセージは端的でわかりやすいのに、宗教的な説明が多く100分の尺が必要であるように感じない。短編映画やブラックミラーみたいなミニドラマにしても良いと感じる。個人的には不要な要素が若干あったのが少し好みでなかった。

繰り返すがやりたいこと・伝えたいことはわかる。だがその伝え方があまり好みではないため、この点数。『オールド』よりは嫌いではない。

ちなみにシャマランは通販番組に出ておりました。
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