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アウシュヴィッツのチャンピオンのxavierのレビュー・感想・評価

3.8
"絶滅の地"で希望となった男の結末とは…
第二次世界大戦最中の1940年。
アウシュヴィッツ強制収容所に戦前のワルシャワで"テディ"の愛称で親しまれたボクシングチャンピオンが移送されて来る。彼には「77番」という名前が与えられ左腕には入れ墨が刻まれる
十分な寝床や食事を与えられることなく過酷な労働に従事させられていた
"テディ"はある日、司令官たちの娯楽としてリングに立たされる事になり…
ストーリーはこんな感じかな。
実話を基に作られた作品。
全編を通して、ドイツ軍(ナチス)による囚人を人間として思わない描写や殺した人数でお金が割り当てられる描写など目をそむけたくなるシーンが多い
その中で、最も印象的だったのは、入浴と称しガス室に送り込むシーン
直接的な描写はないんだけど、囚人の断末魔の叫びが心から離れないんだよね
ナチスのやることはどこまでも酷い
戦争下ということにおいても度を越している。
そんな中、リングに上がりドイツ人を叩きのめすテディは、彼らの唯一の希望になって行くんだけど…
そこはドラマではなく、実際のあった事だからエモいシーンなどない。
そして目の前で繰り広げられるシーンに言葉もなくなる… 
タイトルはスポーツものを思えさせるけど、中身は硬派な人間ドラマでした
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