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マーマデュークのLCのレビュー・感想・評価

マーマデューク(2022年製作の映画)
3.2
面白かった。

Marmaduke (マーマデューク)という名前の犬さんが主役。
この名前は「 Máedóc という人の弟子」という意味で、アイルランドに起源を持つようだ。
Máedóc さんは、アイルランド出身の聖職者であり、面白い伝説が幾つか残っている

そんな感じの名前を持つ犬さん、果たしてどんな物語を見せてくれるのか。冒頭から「お肉に釣られて家の2階から庭のプールへダイブ」という、見事なはちゃめちゃを拝める。よし、肩肘張る方が難しい系だな。

たぶん、本作は1954年に新聞で連載され始めたコミックから来ていると思うのだけれど、ちょっと前の時代のものに感じられるエフェクトの描写とかキャラクターの動きとかは、その辺を意識していたりするのだろうか。
そして、本作の主役は「 Great Dane 」という種類の犬らしいのだが、この犬種は「最も大きい犬」としてギネス記録を稀に更新してきた印象がある。その中には Zeus (ゼウス)という名前の子も、いるらしい。あらあ、面白い。

Great Dane は「 Gentle Giant (優しい巨人)」と言われることもある、穏やかな性格の子が多いと聞く。
しかし本作の主役は、確かに優しさもあるが、ステータスが大きく「わんぱく」に振られているようだ。大きな体で走るし、飛ぶし、踊るし、ひっくりかえる。
そんな犬さんを、「世界一にしたい」と訓練する人も出てくるのだけれど、家族は「ダメ犬だけど、我が家の一員」と考え、全力で応援したり支援したりする。
世界一を目指す過程は、何者かにならねばならない、そんな葛藤を垣間見るが、家族の姿勢からは、何者にもなれなくても良い、というメッセージも受け取ることができる。
問題だらけ。そんな君でいて良い。だって、みんな問題だらけだ。

問題だらけでも良いのだけれど、やはり家中が水浸しになるのは辛いよお。木製の家具とか大丈夫だったかなあ。
大事なイベント前に限界まで食べちゃうしなあ。残った分は全部廃棄するしかないのかな… ルフィ式体形戻す術は見事だったぜ。
空飛ぶ鳥を落とす威力を持つ緑色のガスも辛いよお。逃げ惑う人が車に轢かれてるよお。2回くらい。頑丈だなあ。
割と発生する問題の規模が大きかったり、「そうはならんやろ…」「なっとるやろがい…」的な現象もてんこ盛りで、ツッコミ疲れが起きるかもしれない。

ベーコンの乗ったピザでも食べながら、ゆるーく見られる作品。私もピザ食いてえなあ。タコスも好きだけど、今はピザな気分。あと紅茶。コーラではなく。ペプシでもなく。あああ、お腹減ったなあ、マーマデュークのせいだなあきっと。
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