鰹よろし

ブラック・サイト 危険区域の鰹よろしのレビュー・感想・評価

2.5
 病院爆破事件で医師の夫と看護師見習いの幼き娘を亡くした情報分析官アビーは、ファイブアイズ(アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)+モサドが共同で管理しテロリストの尋問(収容)や分析に当たるヨルダンの砂漠に築かれた秘密基地シタデルへと嘆願し着任。誰よりも首謀者逮捕に燃えていた。しかし何の成果も挙げられず10ヵ月が過ぎ帰還命令が下されてしまう。

 送別会も済ませた帰国3日前、突如病院爆破事件の首謀者と思しきハチェットの身柄が拘束され、シタデルへと移送されてくる。さぁ真相究明だと息巻くがアビーたちは除け者にされ内々に尋問が開始されてしまう。その直後、秘密基地は惨劇に飲み込まれていく...

 同じ側に属していたはずの優秀な人材が集い、その事態を解決するに当たり十二分な情報が集まっていたにも関わらず起きた、本来あり得なかったはずの動機の創出による内紛に何を見るべきなのだろうか・・・。

 いくら優秀な分析官だろうと人数を集めようと混迷を極める複雑な事態の全てを網羅し読み解くことなどできるわけもなく、

 しかし複雑な事態とは、それぞれが有する情報や感情を基にそれぞれの任務を全うすべくその都度敵か味方か?どちらの側か?と単純にしか判断や理解が追い付いてこなかった結果なのではなかろうかと。そして困ったらリセットしようとしてきたからなのではと。

 すでに生み出され無くなることなどないそれどころか解き放たれてしまった、そしてこれからも生み出され続けるだろう火種をいったいどうやって・・・どうすれば・・・


「シールド・フォース 監獄要塞」(2017)...「スナイパー・フロム・MI6」(2019)...
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