【探偵ナイトスクープ】
映画の後、いまおかしんじ監督の書いた作品のエピソードを紹介する記事を読んだ。
映画館にコピーしたのが張り出してるやつだ。
面白かった。
ちょいと出来過ぎなストーリーの陰には、こんなパクリがあったのかと…。
(以下ネタバレ)
このタイ料理のお店の秘伝のソースのところは、探偵ナイトスクープに寄せられた依頼の回をベースにしてるらしい。
いまおか監督は、パクリと記事に書いていたが、番組の探偵がタイ料理店をやっていた夫の秘伝のタレを再現するというエピソード回があったらしいのだ。
まあ、何が隠し味かは映画を観てもらうとしても、これについては、さもありなんって気もする。
探偵ナイトスクープの依頼は、大部分が”良い意味で”くだらなくて笑えるものが多い。
でも、稀になんか泣かされたり、驚かされるものが登場する。
代表的なのは、数十年前のバカとアホの境目の話だが、民俗学者の柳田國男による糸魚川静岡構造線を境界として東西で方言が異なるという説を覆えす調査結果が出たことだった。
テレビの収録では足りず、全国各地の自治体にアンケート調査を断行したデータを読み解いたものだ。
“愛情を込めた”「バカだなあ」みたいな表現は、1000年もの間、都(みやこ)だった京都を中心に、時速に換算したら数センチの速度で「流行り言葉」として同心円状に広がり、同じ同心円の付近には全く反対に位置する東西でも類似した言い方が方言として残っていたのだ。
映画の話に戻ります。
人間、いつまでもくよくよしてないで、SNSで繋がって想像したり、ドキドキしてみたり、たまには友人のような人とセックスしてみたりしながら、気楽に過ごしても良いように思える作品だ。
ずっと亡くなった人を想って一人…なんていうのは、カタルシスを呼び起こすように思うが、残された人は人で前向きに生きていかなくてはならないのだ。
“亡くなった夫の友人と簡単にエッチするのはどうかと思う”とかカタいことを考える人には不向きだけれど、そもそも人には肌と肌が触れ合うことは大切だとか、それでも生きていかなくてはならないのだから誰かを求めるのだとか、もっと下世話に”なになに?”と少しでも興味がある人には楽しめる映画だと思う。