このレビューはネタバレを含みます
見応えのあるエンタメホラーでした。
視聴者に呪いばら撒き系や生理的嫌悪感などで怖がりたい人にはオススメできる作りで、手持ちカメラを通して構成されたモキュメンタリーなので「嫌なカメラワーク」のオンパレード。
やられたら嫌なこととやっちゃいけないこと全部詰め、作品の性質も相まって大勢で(同時視聴など)視聴するのに向いているのかな、と感じました。
時系列をややこしくし、細切れで次々場面を変えてみせる手法は慌ただしいながらも余計なことを考えさせない新鮮な「嫌な気持ち」が生産される上手な作りだと感じました。嫌な予感したでしょ？でもまだ気になるでしょ？と視聴者にもしっかり呪いをかけるために丁寧に時間を使ってたのかなと。
個人的にはここまで書いた演出がやや冗長で、何をやりたいのかわかっているのに不快な(恐怖他)シーンを見せられ続けるので長いお化け屋敷に入っちゃったな…という感覚に若干没入感を削がれました。
ホラーの表現はどれも見たことあるものばかりと感じた点、大オチが分かっている(これは肝ではないかもしれない)のになかなか長尺の作品だった点、こんな愚かな若者たちの行動のせいで酷く苦しむ人が多すぎて(そしてその描写も)可哀想だよ…という感想が先に立つ点、あまりにも痛々しいシーンを子供を使って大写しにしすぎな点が好みではなかったです。あとエンドロールの監督(？)コメントが…
それでもそのあたりは自分の好みから外れているだけで始終ゾクゾクさせてやるぞ～といういやらしさが力いっぱい投入されていて今後ホラーを語る時に何かと引き合いに出せそうな基準を見つけられました。
子役の子、心配になるくらい演技が上手で凄い。心配です。
