前髪メガネ

呪詛の前髪メガネのレビュー・感想・評価

呪詛(2022年製作の映画)
4.6
え、最高じゃん!!

かつてある宗教施設で禁忌を破り、呪いを受けたリー•ルオナン。そして6年後、あの時の呪いが今度は自分の娘に降りかかったと知り、必死で我が子を守ろうとするが…。

同じアジアだからか結構湿度を纏ったJホラーっぽさもあるけど風習とかに異国を感じられる台湾ホラー。
Netflix独占配信ではあるがオリジナル(製作)ではない。

今風にネット動画のファンドフッテージの形式を取っていたことが先ずツボ。
若さ故の無謀のとばっちりを未来で被った娘を助けようとするルオナンの今と過去を交互に見せながらそれぞれのクライマックスに話を展開していくのだけど、今(正確には今よりすこし前)の娘との再会と生活に起こる不可解な現象と娘の言動。6年前の話は所謂閉ざされた村の風習の畏怖。それぞれが少しだけパターンの違うホラーだから2色パンのように観ていて飽きさせない工夫も良かったし2つの時間軸のクライマックスを作品の後半に持ってきたことで高まる不快感に安堵を与えないのが性格悪い(褒め)

生まれる前から呪詛の対象になる娘ちゃん可哀想。完全なるとばっちりだけど呪いも先天性だと感覚が違うのかな。6歳となるともうそこそこ自我があるだろうけど純粋さもあるのか、受け入れ体制がしっかりしていて観ていて大分ハラハラさせられた💦

それと冒頭の観覧車と地下鉄のgif動画による引き込み方はめっちゃ上手いし誰しもがあの手の動画でコントロール体験があるだろうから、掴まれるだろうし、”符号”を目に焼き付けやすい。

それもあったからこそラストのあの展開はホントやられたー!ってなった。まんまとやられた感。鮮やかすぎて体の芯からゾクゾクっときた。最悪で最高の結末。
観た人全員、そう来るの?!ってなったはず。ね。

しかもこの話自体実際の出来事から作られた物語らしいのでそこにまた話としての重みも出るし、画面いっぱいの符号の画像が軽率に出回っていないあたりもガチ感あって良い。

これは間違いなく語り継ぐべきホラー映画の1本!!
前髪メガネ

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