レビュー王子

呪詛のレビュー王子のネタバレレビュー・内容・結末

呪詛(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

台湾土着の信仰の呪いに触れたせいではじまってしまった(6年後に本名を与え戻したことによって発火してしまった)恐怖体験が全時間にびっしり充填されていてなんとも湿っていてちゃんと没入できる怖さと、

ルオナンの行動の数々に対する、初手からラストまでのぜんぶの「キツい…」が、どっちが勝つかで評価が大分かれしそうだと思いました。

主観カメラで撮ったシーン群で構成されていて、作品内の世界の慌ただしさや奇妙さがリアルに感じられて、ぼくは友だちと三人でチャチャをいれながら見ましたが、これは一人で、スマホとかの小さい画面に、食い入るように見たら、いちばんいいだろうなと思います。

呪いや創作信仰についてもわかりやすく、とくに呪いを画面的に表現するのに虫が出てくるのですが、めちゃくちゃわかりやすいなあと思いました。虫のことをあんまりキモい(異質物)と思っていないので、個人的には怖さ半減というか、虫は大丈夫だわ、という感じでいられました。

まったく応援したい気持ちにならない親子(母娘)モノの守る系ストーリーを、もしかしたら初めて見たかもしれませんし、それなのに最後まで見たくなる映像的な技巧がほどこされていて、かなり気持ちよく見れました。


【なんで病院の前に倒れてたの??】
呪いの具体的な事情がわからない箇所はけっこうありましたが、いちばんわからなかったのが、集落で片耳を捧げた巫女が6年後のドゥオドゥオの手術中の病院前に下着姿(?)で這いつくばって倒れていたのは、なんででしょうか。

呪いで六年間、どこかに閉じ込められていて、成長も止まっていたとか? ドゥオドゥオの呪いが始まったから、なにかの力で居場所がわかり、なにかを伝えにきた?
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