うなぎ

呪詛のうなぎのネタバレレビュー・内容・結末

呪詛(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「POVなのに今どの視点から撮られてる映像やねん」とツッコみたくなる瞬間は多いし、カメラの持ち主が必然的に映像を回さないといけない(ある対象を凝視し続けなければならない)理由が薄かったりするんですが、すべてはラストシークエンスのための伏線。快作!

ヘレディタリー、ミッドサマー、リングを下地にフラッシュ全盛期の体感型ホラーを魔改造したような一作で、この映像そのものが呪詛なので見事なタイトル。

例のマークは何度も意味深に挿入されるし「ホーホッシオンイー…」は大した説明もなく唱え続けられるのでオチが予想できないかといえば嘘になる。
ただ最終局面、画面いっぱいに呪文が映り、紋章の上で漢字(呪詛の訳)が展開され続ける恐怖とトリップ感たるやまぁー素晴らしい。2001年のクライマックスに近い。あるいはクーロンズゲート的な東洋の神秘感。その後映るのは真っ白な画面なのに、影送りの要領で自分の網膜に焼き付いているので見えないはずの呪詛が見える。本当に刻み込まれてしまったという恐怖。マジでシビれる演出でした。

個々のシーンはそれほど怖くないしジャンプスケアもありきたりだけど、上述の一点に関してはめちゃくちゃ新しい表現を感じられたので大満足。
欲を言えばこれ、最初はネトフリじゃなくYouTubeにアップされてたらマジで伝説になれたと思うのでその辺含めたマーケティングが見たかった…!(私が知らないだけであったんですかね)
うなぎ

うなぎ