冒頭からずっと怖くて指の隙間から見ていた。
こちらに語りかけてくる主人公、目や脳の錯覚を利用したアニメーション、そして、祈りの力……何かに巻き込まれる予感がビンビンする。
「これからあなたに干渉しますよ」と予告してくれるのがまだ親切か。
なお、最後……
家具が落とす黒い影の中、ガラスや液晶に映り込む人影、子どもが見つめる視線の先。
全てに“何かがいるかも”と想像力が掻き立てられる。
序盤のバキバキなホラーのピークが落ち着いて、中盤はやや中弛みに感じる部分もあったが、村パートや謎解きパートはわくわくする。
ゴア描写も好みであった。
いわゆる“お憑かれさま”系のホラーといえば、ニッチなネットコンテンツにあるものであったが、こうして長編映画として世に出るようになったことの危うさみたいなのも感じた。
ホラーがまたひとつ領域を広げていったなあ。