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わたしの幸せな結婚のcinemageekのレビュー・感想・評価

わたしの幸せな結婚(2023年製作の映画)
4.1
わたしの幸せな結婚
監督/塚原あゆ子

コーヒーが冷めないうちに(18)
 有村架純主演の映画
 劇団ワークショップ用のシナリオが小説になり映画化された
 とある喫茶店の席に座るとタイムトラベルができるという…
 ただそれには約束と条件があって…という感動作
目黒蓮、今田 美桜、大西流星、佐藤 新、山本未來、尾上 右近、津田健次郎


出演
目黒蓮
今田 美桜

大西流星(なにわ男子)
佐藤 新 ジャニーズJr.

山本未來
尾上 右近
津田健次郎
渡邊 圭祐

原作漫画は、明治大正時代を思わせるなか、異能者という特殊能力を持つ人がいる世界が舞台
和風ファンタジーともいえる


異能者の一族ながら、異能を持たない 斎森美世(今田美桜)は、実の母を亡くし、後妻とその娘に邪険にされている。しかし政略結婚とは言え、家の外に出れることになる。
嫁ぎ先は高い異能力で久堂家をささえる当主久藤清霞(くどうきよか/目黒蓮)だった。

彼は27歳にして陸軍対異特殊部隊を率いる部隊長であり、過去に家に赴いた婚約者は3日と持たずに逃げ出すほどの冷酷無慈悲な男だった

未来の主人となる久堂のため、朝食を作る美世だったが、久堂は食べずに「毒見」を美世にさせようとする。
冷たい言いぐさに打ちひしがれる美世だ。使用人のゆり江(山本未來)は慰めるとともに久堂にひとことことばをかけるのだった。

斎森家での虐げられた生活から開放されたものの、生きる目標がない美世。
久堂は彼女のことがすこし気になりかかるのだった。

その頃、都全体を覆う不穏な空気が立ち込み始めていて…物語は2人を巻き込んだ壮大な物語へと進み出す


今回の見所はなんといっても目黒蓮の演技の良さ。
冷酷無比な冒頭の存在感から、各対応はツンツンでも心の中はデレ状態/照れ状態という、微妙に見せる優しい表情と演技が女性の心を鷲掴みにするのは間違いない
というか、ギャップ萌えの世界に近いかもしれない
仕事上は多くの部下から恐れられつつも尊敬を集める久堂。でも実は新たに婚約者となった美世のことが気になってしかない。
仕事での権力を使って美世のことを調べるあたり
「まったく 素直じゃねぇなぁ」
と思わせてくれるそのあたりの、目黒蓮の演技がなんとも可愛らしい

あんなにも冷酷無比だった男が美世の涙を見て動揺するところの演技は、本当によくできていたし、見ていることらが小っ恥ずかしくなるほどピュアな男性感を演じてくれている
あのシーンは、目黒蓮も今田美桜も好きになるシーン。あのシーンが見事なターニングポイントとして強烈な印象を残してくれる。

また美世を守るための大立ち回りをする中盤。おそらく彼の本気の
ごく一部の能力を見せるところはかっこよすぎる。
さらにクライマックスで見せる大活劇シーンでのアクションと部下を
思いやるがゆえの苦悩。


昨年は「月の満ち欠け」でもいい演技を見せてくれたが、今作はさらに目黒蓮の演技の幅の広さを感じさせるに十分な流れは見ていて、彼の演技の才能のさらなる広がりを感じさせてくれる。


そして今田美桜
かわいいったらありゃしない
自己肯定感ゼロどころか超マイナスな女性役。

それが久堂(目黒蓮)によって徐々に前向きになっていく姿が応援したくなる。
なんでもすぐに ごめんなさい すいません が口癖だった彼女が徐々に変わりゆくところで、目の輝きすらも演技としてしっかりと見せてくれる今田美桜の良さが十分に引き出されている。

そして目黒蓮くんのところとかぶるのだが、
久堂を動揺させ、冷酷だった彼に大きなくさびを打ち込む前半の嬉し泣きのところは、見ている側が貰い泣きをしてしまうほどの演技力。

東京リベンジャーズではヒロインながら出番は少なめだったが、今作は主演となり、見事に演じきっている。

今作の演技は本当に素晴らしく、今田美桜はもっと映画の主演作が来てもおかしくないだろう


そして渡邊 圭祐(わたなべ けいすけ
仮面ライダージオウの 仮面ライダーウォズでお馴染みだが、今回は恋敵的ポジションで出てくる。
これがまた憎らしいやらふてぶてしいやらで、しっかりとしたポジションで演じていて、見ていて小気味いいほど


また 大西流星(なにわ男子)が思っていた以上に違和感なく、帝位を継ぐ王子役を演じていたし、佐藤新や前田旺志郎、浜田学など、若手俳優が荒削りながら頑張っていたのも印象的

ナレーションは津田健次郎
かっこいい声で、設定やら世界観やらをじっくりと語ってくれるので、原作を知らなくても映画を楽しめるようになっている。
もちろん津田健次郎は出演もしている

原作漫画、小説をそのままではなく、アレンジを加えつつも111分にまとめきっている作品で、テンポよく進む展開
しかも恋愛映画要素とアクション的要素の組み合わせ方がうまく、見ていて飽きない1本に仕上がっている

CGもうまく使い込んでいて、演出と合わせても見応え満点になっている。

エンドロール後もオマケ映像があるのでお見逃しなく。

もしも続編を作って、目黒蓮、今田美桜であれば 観るね
大きなスクリーンで観る価値ある1本
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