山山山。男たちと山というとブロークバック・マウンテンを思い出したが、それ以上に山。山の映像がすごい。
頂上に登って行って、大声で名前を呼び合うシーンが好きだった。子供の頃に呼ばれていたのから繋がっているのも良い。
前半、2人が山で家を建てるシーンは、今年見た中国映画の「小さき麦の花」を思い出した。馬に荷物を運んでもらいながら(「小さき〜」ではロバ)、手で家を作っていく。文明から離れて自分たちの手だけで作っていくというのは圧巻。
ただ、全体としては正直入り込めなかった。どちらにも感情移入もできないし、掴みどころのない話だと思ってしまった。でもラスト15分の展開には、ああこうなるのかと心を掴まれた。冬になって家に2人で入るシーンで、玄関のドアのすぐそばまで雪の壁になっていて、崩れたら出られなくなるじゃんと思ったので。鳥葬の話が最後に効いてきますし、なんだか本望なんじゃないかなと思いますね。山に還るというか。
