ルナ

バッドマン 史上最低のスーパーヒーローのルナのレビュー・感想・評価

4.5
バットマンじゃないです、"バッドマン"です!!

安っぽいタイトルと配給会社(アルバトロス)のマークに騙されるなかれ、これは名作のヒーロー映画です!

売れない役者が色々あってヒーロー映画の主役に抜擢、しかしある日交通事故の影響で記憶喪失となってしまう。その際に自身が身に付けていた撮影用のヒーロースーツとマスクを観て、彼は自分がスーパーヒーローの"バッドマン"だと勘違いしてしまい……。

設定だけでかなり唆られる今作だが、内容もしっかり伴っていて実に面白い。
主人公は大真面目に自分をスーパーヒーローだと勘違いしているため、悪に連れ去られた妻(の役をしていた女優)を助ける為、強盗に(映画用のヒーロー小道具で)立ち向かったり、悪の親玉(だと勘違いしている憧れの俳優)の家に不法侵入したり、自分の息子(だと勘違いしている他人の子供)を連れ去ったりと、彼の行動がどんどん事態を悪化させていく様が観ていてとても面白かった。
そんな主人公達を助けようとする、妹や彼の友人達もそれぞれキャラが濃く、かなり笑わせてくれた。終盤に本物の悪と戦う際に、全員がアッセンブルするシーンは、笑えるがそれと同時にカッコいい!

また、序盤から中盤にかけてスッと置かれていた伏線が、ラストに明かされるシーンでは感動し泣いてしまった。愛の力は偉大である。

marvelやDCに対するリスペクトやオマージュシーンモリモリなので、そっちが好きな人はもっと楽しめるかと!

ちなみに一番好きな罵倒は、「数ある精子の中からなぜ奴が一番乗り?」です!

『カム・アンド・ゲット・ユア・ラヴ』が流れながら主人公が成長していくシーン、大好き!!

※日本語吹き替え版で観ると、某『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』度が増します。
ルナ

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