映画の道化師KEN

フラッドの映画の道化師KENのネタバレレビュー・内容・結末

フラッド(1998年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

水没した町で生き残れ!

監督は「バックドラフト」の撮影を担当したミカエル・サロモン。主演は「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」のクリスチャン・スレイター。加えて、「ショーシャンクの空に」のモーガン・フリーマン、「インデペンデンス・デイ」のランディ・クエイド、「オペラ座の怪人」のミニー・ドライバー、「エル・ドラド」のエドワード・アズナー、「ザ・ハント」のウェイン・デュバルらが共演する!

大洪水に見舞われた、インディアナ州の田舎町。住民も避難したこの町で、セキュリティ・ポリスのトムは銀行の輸送車を止める。ところがその時、強盗団が彼らを襲撃。間一髪で難を逃れたトムは現金を持って逃走する。トムと強盗の攻防が続く中、ダム決壊の時間が迫ってくる。

洪水に見舞われた町を舞台に、現金輸送車の大金を巡って、死闘を繰り広げる人々の姿を描いたディザスタークライムアクション!

ケヴィン・コスナー主演の「ウォーターワールド」に影響を受けて、作られたとしか思えない本作は現金輸送車の大金を隠した輸送職員のトム(クリスチャン・スレイター)と大金を隠したトムを捕まえようとするジム(モーガン・フリーマン)率いる輸送車強盗団が川みたいに水没した町中をバチャバチャしながら戦うお話。

水に腰まで浸かった主人公をモーターボートに乗った強盗団がチェイスするという内容は一見、面白そうに感じるのだが、いかんせん、アクションがくどい上にスピード感がない。ボートに乗って逃げて、水中に入って、ボートに乗って逃げて、水中に入って…と何度も同じことを繰り返し過ぎて、飽きてくるし、水上や水中のアクションをメインにしてしまったことで、派手さが無く、絵面が地味。水に足をとられて、もがく姿やボートを運転するクリスチャン・スレイターを何度も、見せられ続けるのは苦痛でしかない。これなら、サバイバル要素強めで、フィジカル全開の洪水ディザスター映画を作った方がマシだったと思う。

ただ、「リーサルウェポン(第1作)」を意識したであろう、フリーマンとスレイターがラストで保安官に鉛玉をぶち込みまくるシーンだけは痛快だった!