あわじゅん

プアン/友だちと呼ばせてのあわじゅんのネタバレレビュー・内容・結末

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

いやあ〜いい映画でした。
死期を前にした男が友達に頼んで別れた彼女を回るロードムービーかと思いきや、そこはウォン・カーウァイプロデュース。

アジア的な退廃色の映像美、美しいタイのとしの街並み、都会的なNY.海の綺麗なパタヤ…兎に角、映像が切り取れるぐらい美しい。
「One for theroad」(最後の一杯)が原題なんだけれども、邦題がプアンと言うのも中々暗喩が効いていて日本人ぽく面白い。最後まで観ればなるほど、こう考えますか…
腹落ちします。

筋立ても良く、逆時系列的な展開と伏線が上手く絡み合い、
友情→贖罪→ロマンス→裏切り→真の友情という展開のテンポもよい。

ウード役の青年の死を達観した修行僧のような佇まいがとても静謐で良い。

プレイボーイのイケメンよりこちらの方が個性的で好きです。

DJの親父の昔の番組のカセットテープを流しながら、古いBMWのクーペで旅をすると言う設定も掛かる音楽も相まって、こちらのノスタルジーをくすぐり続けるのが心地よいです。

鑑賞後観て良かった。と感じさせるとても良い映画でした。