ぽち

プアン/友だちと呼ばせてのぽちのレビュー・感想・評価

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)
2.9
泣ける材料がそろっているのに、まったく泣けない作品。

一番の原因は、ストーリーをいじりすぎていて、ストレートに心に響くものが無い事だろう。

と言うか、テクニックに走りすぎていると言ってもいい。
脚本がまず「意外性」を出すために複雑になりすぎている。そしてその弊害として各キャラの行動に不自然さが多く、悪い意味での「劇場型」となっている。

父親のラジオ番組を真似ての遺言とかやりすぎ。

元カノの元を回るロードムービーが中心にあるのだが、最後のプリムの章がいじりすぎてしまい、「感動」を犠牲にしている。

それに監督も承知の上だとは思うが、元カノの所を回って、傷口を広げているだけなのもスッキリしない。

「シンプル・イズ・ベスト」とは言わないが、無理していじくりまわしたストーリーは、この手の作風には合わないと思う。


余談。
この感じ・・・・あ~・・・・なんだっけなぁ・・・

と悩んでいて、はたと気づいた。

キャラ弁だ!!!!

あの、食べてしまうのがおしいぐらい見事にキャラクターを描いたお弁当。
すごいよ。観るぶんにはね。

でも食べるとなると、そこまでこねくり回して、いじりまくったお弁当って、ちょっとひく。

お弁当としての一番大切な「美味しさ」を犠牲に、見た目を高めたキャラ弁。まさに今作はそんな作品だな。笑
ぽち

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