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追撃のバラードのHKのレビュー・感想・評価

追撃のバラード(1970年製作の映画)
3.8
CS録画。これはなかなか面白かった。拾い物です。
原作は『決断の3時10分』『ゲット・ショーティ』『ジャッキー・ブラウン』などのエルモア・レナードで原題は“Valdez Is Coming”(バルデスが来る)。
バート・ランカスター(当時58歳)が浅黒いメイクで主役のメキシコ人バルデスを演じた異色西部劇です。

多くの見物人の前で山小屋が一斉射撃されるオープニングから不穏な空気。
中には人がいるようです。
メキシコ人地区の保安官バルデスが来て訳を聞きますが差別視され相手にされません。
最近見た映画の中でも悪役が本当にイヤな奴らで前半は耐える主人公を見るのが辛いんですが、その分、後半の復讐劇が活きています。

温厚そうだった主人公がついに復讐を決意、かつて騎兵隊の名射撃手だった頃の装備一式を身につけるあたりからテンションが上がってきます。
長射程・大口径のシャープス銃で大勢の敵を遠距離から一人ずつ仕留めるシーンは圧巻。

『マンハッタン無宿』『エアポート’75』のスーザン・クラークが久しぶりで懐かしい。
『ザ・ヤクザ』『オレゴン魂』などのリチャード・ジョーダンはほんと冗談抜きで早く死んでほしいと思うくらいのクズの憎まれ役。

しかし微妙なラストはちょっと賛否が分かれそう。
ここでもっとスッキリさせてくれればより評価が上がったのに。
あえてあのラストなのか・・・
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