ミシンそば

銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第二章のミシンそばのレビュー・感想・評価

3.9
「神々の黄昏」は次回か。
今回も引き続き、艦隊戦はない政治パートだが、正直言って今のこのご時世に聞くと耳が痛い話題が前面に推し出されていた。
偉そうなことを言わせてもらえるならば、時代を経てこのパートが「今観るべき作品」へと昇華したのは喜ぶべきか…。

「最良の専制政治は、腐敗した民主政治に勝るか」、これは銀英伝作中だけではなく、割合的には未だ(実質的な物も含め)専制政治の方が多い現代にあっても、人類全体の命題であることに変わりはない。
そして今後も答えは出ないし、ヤン・ウェンリーの作中(本作ではない)の言の通りに「数十年の平和」を享受できれば、政治体制はどうあれ人間はそれを受け入れるのだろう。

一作品として見ても、ユリアンのフェザーン駐在弁務官赴任までの日常、そして分断された同盟市民のそれぞれの日常、この二つを非常に丁寧に描けていた。
これから観たら全く意味不明だけど、本作にはそういう観てよかったと思える点が多かった。
一先ず次回にも期待が持てる。