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おかあの羽衣のKUBOのレビュー・感想・評価

おかあの羽衣(2022年製作の映画)
4.0
SSFF 『おかあの羽衣』

よみうりランドの沖縄ウィークイベント内で行われたプレミア上映会にて鑑賞。監督は『ミラクル・シティ・コザ』の平一紘監督、ガレージセールのゴリさんも出演しています。

本作は沖縄の羽衣伝説をベースに、島から出られない母と娘の思いを描いた作品。

「ここが嫌い。このままここで全員無期懲役。」「天女の羽衣を奪うのはいつも男」

「島から出たい」娘と「島にとどまることを選んだ」母。女性はつねに選択をせまられる。

美しい海、移住したい場所No.1など、良いところばかりに注目される沖縄を、島の人間にとって「窮屈」なところだと描いた問題作でもあります。

上映終了後は、平一紘監督とゴリさんのトークショー。

作品内で、突然ゴリさんが腕に包帯して現れるシーンがあるんですが、あれは本当の骨折だったのだそう! 撮影前に骨折してしまったゴリさんが平監督に骨折してしまったことを告げて「降板だろうな」と思ったのに「腕を折ったという設定でいきましょう」と言われて、そのまま撮影に。さらに、休憩時間に共演の尾野真知子さんがギブスを叩く真似をしてからかってきたことなど、ゴリさんからおもしろいエピソードがいっぱい。

平監督からは、主人公のルリが、最初に「ここも嫌い」と言った時の塩屋湾と、最後の塩屋湾とでは違って見えるはず、との言葉が。

『ミラクル・シティ・コザ』とはまた違った、沖縄のリアルを描いた平監督の最新作。『ミラコザ』ファンは必見です。
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