Benito

ナワリヌイのBenitoのレビュー・感想・評価

ナワリヌイ(2022年製作の映画)
4.0
【諦めるなロシア国民、頑張れユリア!!】

アレクセイ・ナワリヌイ
1976年6月4日 - 2024年2月16日
ロシア人の民主活動家で弁護士
妻と1女1男を残し、47歳で亡くなった

そして、このドキュメンタリー映画は
スリラー、サスペンスの域に達しているし、ロシアのプーチンの権力に対抗する闘争は本当に過酷で命懸けという事もわかる。

完成した映画は、まだ彼が存命中(服役中)でプーチン政権に挑んでいるときのものだけど全編に"生命を狙われている・暗殺されるかも" という空気や会話が漂っているほどの緊張感MAXなものになってる。その通り暗殺未遂が発生する。

そして、このドキュメンタリーの衝撃的なハイライトはナワリヌイと調査機関べリングキャットがドイツから暗殺を試みた容疑者たちに直接電話をかけ、なぜおれを殺そうとしたんだと聞いたり、他人になりすまして暗殺理由を聞き出そうとして、実際ペラペラ喋ってしまっだ輩もいて唖然…

本作は第95回アカデミー賞授賞式で、最優秀長編ドキュメンタリー賞を受賞していて、式にはナワリヌイ氏の娘のダーシャ、妻のユリア、息子のザハルも登壇していたし、第96回アカデミー賞授賞式では、追悼として映画でナワリヌイが語りかけるワンシーンが流れ、最後の言葉 "諦めるな、悪が勝つのは、ひとえに善人が何もしないから" とテロップがついていた。

あのロシアで反政府運動をする人がまだまだいるというのには驚いたけど、国民の大半は触らぬ神に祟りなしなのか、プーチン派なのかわからないけど、それでも勇気ある反対派が存在し、加えてナワリヌイの後継とされるのは妻のユリアだという。調査機関べリングキャットや反体制派と頑張って闘って欲しい。
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