ぶみ

オカムロさんのぶみのレビュー・感想・評価

オカムロさん(2022年製作の映画)
3.0
その名を検索したら最期。

松野友喜人監督、脚本、編集、VFX、出演、吉田伶香主演によるホラー。
オカムロという名を聞いたり話したりすると必ず現れて首を狩られるとされる妖怪「オカムロさん」に襲われる人々を描く。
主人公となる大学生を吉田が演じているほか、伊澤彩織、バーンズ勇気が出演しているのに加え、事件を捜査する刑事役で六平直政が登場。
物語は、ネットでその名を検索しただけで登場する首狩り妖怪オカムロさんに襲われることとなる人々を描いているため、前半はまあとにかく、見ていて癖になりそうなほど、次から次へと首が切られることとなり、ホースから赤い水を全開にして出したかのような出血ぶりは、チープではありながら、潔さを感じさせてくれるもの。
そして、ずっとこの映像を見せられるのかと思っていたところ、後半伊澤が登場してからは、彼女を中心として、キレキレのアクション映画に舵を切ることとなり、その振れ幅が素晴らしく、見応えも十分であり、私的にはアクションを売りにした原田眞人監督『ヘルドッグス』よりも、こちらに軍配を上げたいぐらい。
流石に、ラストの呆気なさを筆頭に、脚本が弱いのは否めないものの、映像の質感といい、時代劇を彷彿とさせるような後半といい、印象に残るシーンが多く、嫌いになれない怪作。

そんな、馬鹿映画じゃあるまいし。
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