リプリー

グリーンバレットのリプリーのレビュー・感想・評価

グリーンバレット(2022年製作の映画)
4.2
阪元裕吾監督最新作は、まさかの最強殺し屋伝説国岡の続編。
とある場所で行われた殺し屋育成のオーディション。結果6人の若い女性が合格。その主催者は彼女らの育成を国岡に依頼して…ということから始まる物語。

国岡の続編ではあるが、本作の主人公は間違いなく新人殺し屋6人組。とにかく彼女たちのキャラが立っていて、そこに阪元監督的な少し気の抜けたユーモラスなやり取りが加えられ、彼女たち(同士、あるいは国岡と)の会話をずっと聞いていたいと思う。
個人的には、山田&沖田コンビ推し。返り血の浴びたときの表情は最高!阪元監督もひょっとしたら僕と同じ美少女返り血フェチなのか…。

話がそれた。
イケてる風の起業家をくさすギャグも面白いが、こんなに暖かな目でキャラクターを描けるのか、と少し驚いた。もちろん「ベイビーわるきゅーれ」以降の作品なわけだが、ちょっとパワーアップしている気がする。 

フェイクドキュメンタリー形式を放棄したクライマックスも最高のひと言。あの熱血風のカメラマンがキレるのかと思ったらそうじゃなかったのが意外ではあったが、これはこれでわかりやすいし最高。
アクションも僕は直前に見た「ブレッドトレイン」よりかっこよかったし、エンタメとしてスカッとした。まあ、両方とも殺し屋題材というざっくりした括りで比較するのもナンセンスだし、僕が最近ハリウッド大作をあまり響かなくなってはいるのだが…。

閑話休題。
それより阪元監督は、もうこの方向性でバンバン作ってくれ!と思った。もちろん、ある程度の方向転換はどこかで必要だろうが、今はここいう楽しい殺し屋映画を描けるだけ描いてほしい!