わかってはいたけど、ずっと苦しくて不安でつらかった。
あからさまな差別、いじめ。ハラスメントという言葉が意味をなさない強烈なピラミッド。動きたくても動けない人たち。透がいなくなってガタついてくることで「世の中必要なものだけで回ってるわけじゃねぇだろ」というセリフに軽く殴られる。
まさに「邯鄲」をなぞるような話。あの後、光吉はどうしたんだろうか。
キャストの役への血の通わせ方に凄みを感じた。横浜流星くんはキラキラした役よりもこういう絶望や獰猛さなどを見せる役がより魅力的に見える。
あとはやっぱり木野花さん。すごかった。
エンタテインメントとして楽しむにはつらいけど、こういうものも受け取るべきだと思うし、藤井監督ならという信頼感はある。
それにしても、なぜ東京と地元の2択なんだろう。結局、自分のことも世の中のこともわかっているわけじゃないから、だろう。
