Kaz66

ヴィレッジのKaz66のレビュー・感想・評価

ヴィレッジ(2023年製作の映画)
3.9
信頼の 制作:スターサンズ(河村光庸)×監督:藤井道人の第三弾。(新聞記者、ヤクザと家族)
今作は河村さんの遺作だそうで、ずっと僕の好みの作品を世に送り出されていたのにとてつもなく残念です。(R.I.P…)
そこに、監督と縁の深い横浜流星が主演。(青の帰り道、DIVOC-12、ドラマ版新聞記者)
政治には政治の、ヤクザにはヤクザの、村には村の、暗黙のルールというか不文律というか、集団/コミュニティがあって、そこに上手くハマらない者は生きにくく、犠牲を強いられるという事がよくある…。
そんな日本社会のアンダーグラウンドなところ、そこでは主流派にも反対派にもある種の“苦しさ”があり、そこでの経済循環が結局は光のあたる所に吸い取られるような二重構造がある。
社会の“闇”に生きる人間たちを、善悪の対立でなく、自分の心根と向き合いながら『なんとか生きていく』姿を描く…。
河村さんのフィルモグラフィーから浮かび上がる、市井の人たちの“生きる”という行為と、その裏の“感情”。本作もしっかりその系譜の作品になってました。コレを最後にしないよう、想いを受け継いでいって欲しいと切に思います。
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