映画のレビューの前に、先日のyahoo Newから。
この映画の不入りを伝えるもので、主演の横浜流星が役者としてピンチ!みたいな記事だったけど、、、とんでもない!
確かに、僕の観た回も、ロビーの大盛況とは真反対の5人の観客と寂しいものだったけど、シナリオ段階から参加して役作りをしていった横浜流星さんの並々ならぬ意欲と、壮絶な表現力には、日本映画界のトップランナー入りしたな、と思えるほど、彼は前途洋々だよね、
確かに、会社として、出演者として、お客が入った方が良いに決まっているけど、それだけ(まあ、商売だから仕方ないけど)の尺度で評価しないで欲しい。
まして、マスコミには、作品の質みたいなものをもっと伝えて欲しいな。
で、本題に。
観ている間、「早くこの話、終わって欲しい、、辛過ぎる、、」て、思っていた。
僕の嫌いなワードに「胸糞映画」ってのがあるけど、まさに胸糞、、まあ、興行という面ではGWにこれはキツいわな😅
あえて使うけど、「胸糞」に登場する悪は一人ではない。
この映画では誰?産廃に絡んで利権吸い取るヤクザ?
あの長男?いや、あいつも相当な悪、演じた一ノ瀬ワタル、本当にむかつくね、上手いね〰
それから、もう一人、ラスボス的なあいつのラストのとんでも発言💢
でも、この映画は、そーゆー個人の悪を描くというより、village、村、ムラの悍ましさを見せていくものなんだろう。
それから、「胸糞」の法則②
一度上げて、また落とす!
こりゃ、観ていてほんとに辛い、、
役者陣はほんとに素晴らしい。
横浜流星さん、イオンシネマの記事によると、撮影前のロケハンにも参加したとのこと。
全てを受け止めて、ボロボロになり、「言葉を掛けられた瞬間に壊れそうな感覚で役を生きた。」(本人談)渾身の演技に
画面から釘付けになった。
さて、この映画の描く、本当の悪は、
ムラ、それは、固有のそれでなく、この国全体を指しているのではないだろうか。
反対意見はいつの間にか忘れ去られ、全て同調の波にのみ込まれる、この国の、このムラの姿、、
そう考えると、
あの産廃のゴミが表面に剥き出しになっている土地の様子、
あることで、村も優自身も好転していく様
後半一気に噴き出す事件などなど、
丁寧に作っている割に、どこか絵空事に感じる部分もある。
これは、ひょっとして寓話?
少なくとも、リアルに地方と産廃、
環境と利権などを提示する社会派映画とは一線を画す気がする。
それは、狙いとしていいんだけど、
能や祭りなどの挿入もどこか付け足し感も気になる。
演技も含めて全てに意欲的な力作ではあるが、もう一つ高みには届かなかった作品だと感じた。