このレビューはネタバレを含みます
初っ端から最後まで
ほぼずっと暗くて空気も悪いし
救いようなくて
どん底でドロドロで
良い人がいなくて
みんな何かしら欠落してるし
誰も幸せになる術ないし
なんていうか
とことん人間くさい。
良い人はいないけど
可哀想な人と悪い人に分けられるような
あるいはどちらも持ち合わせている
そんな印象だった。
何より加害者要素を
持ち合わせる人間が多すぎる。
登場人物ほぼそれなんじゃ？ってくらい。
理不尽さとか
親子ゆえ親が犯したことは
子も同然のような
ただ親子ってだけで
実際は何もしてない
当時幼かったただの子なのに
子も悪いような見られ方。
ラストの優の表情が
疲れたように何かを悟るような
絶望的な状況といえるような場面ながら
どこか安堵の涙を流しているかのようにも
見えるあの表情が
見てるこっちの気持ちも
どこかキュッとなるような
なんともいえない気持ちになった。
でもやっぱりそれは良いものではなくて
村の負の連鎖がまた起きてしまったと
いう事実による暗い靄のようなものだった。
まあマシとするならば
まだ未熟だからっていうのも
あるけれど恵一かな。
あとは優の次にターゲットにされた
金髪くん。
金髪くんは素直な良い子だったな。
その場の空気とか人に流されないような。
恵一は村を出るようだけど
その後どうなるんだろう。
私的には帰ってきたりするのかなとか
思うけど帰ってきたとしても
同じ連鎖に巻き込まれないで欲しい。
とんでもないもの見ちゃったし
可哀想なことも
彼の身には起きちゃったし
心に爆弾抱えちゃってないかなって
なんだか少し心配になった。
優のような経過はたどらないで欲しい。
本当に呪われてるのか？ってくらい
誰もが住みたいとは
決して思えない村だったし
こんな村現実にも存在してたら
ヤダなって思った。
けど現実的に通ずる部分も
痛いくらい感じたりしないこともなくて
この映画を見た後、
自分のいる環境や人間、
その人間関係について
フワッと考えてしまったんだけど
なんだか感じたことの無い
違和感のようなものを
ふと感じたりもした。
考えなきゃ良かった話だけど
現実的に考えると
より後味の悪さを感じる
胸くそ映画でした。
あと横浜流星くんは
最近こういう闇があったり
人間してる役の多い印象なんだけど
前みたいにキラキラ青春モノとか
恋愛モノで彼の持つ容姿を
生かしたようなイケメンキャラするより
こういう人間くさい役の方が
やっぱりいいなって思った。
こっちの方が彼の役者としての
魅力とか演技とか
持ってる良いモンが光ってると思う。
