福

ヴィレッジの福のレビュー・感想・評価

ヴィレッジ(2023年製作の映画)
3.3
不都合を隠すためにまた次の不都合を生み出し、無責任に棄てていく。
東野圭吾の『手紙』っぽさもありつつ、そこに田舎の閉塞感が加わった感じ。

黒木華ちゃんとの雨が降る夜に苦しみを吐き出して泣くシーン、艶っぽくなりすぎず危険だけど甘美な男女の危うさが出ていて非常にお気に入り。おそらく横浜流星は喋らない演技の方がいい。なんというか、あの芸術的な造形の美しさは喋ると「あ、なんか普通の人やん…」感があるなと…

そういえば自分も小学校の社会見学でごみ処理場を見せてもらったなぁ。底が見えないくらい積もったごみとそれを処理する人たちの無表情さが今でも忘れられない。
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